「ではなく構文」と「というより構文」

みなさまこんにちは。伊藤です。

 

今回の「人を傷つけない対話」のテーマは「『ではなく』構文と『というより』構文」です。今回のテーマもよくわかりにくいので、私の事例をもってご紹介いたしましょう。ただ、もう忘れている部分もあり、正確性にはやや欠けます。

 

以前、私が文部科学省の説明会に出席した時です。説明が終了し、質疑応答の時間に入ったとき私は挙手をし質問しました。質問内容は、担当者の説明を踏まえて「○○さまの志望理由は国家の行く末をコミットできる『ことではなく』、教育にご関心があったということですが、具体的にどのような部分にご関心があったのですか?」ということだったと思います。私がマイクを持ちこの言葉を発しつつ、ふと頭の片隅でこう思いました。「ん?『ことではなく』って失礼だよな?国家公務員に国家の行く末をコミットできることを否定するのはおかしい!」と思い、すかさずこう言い換えました。「○○さまの志望理由は国家の行く末をコミットできる『というより』、(以下略)」

 

これは我ながらうまく言い換えられたと自負しております。

 

また、中三生の作文指導においても以下のようなことがありました。

高校に提出する自己PR文章でこう書かれていました。「御校は他校『と違い』、大学受験指導に力を入れており…」…って、いやいや、ほかの高校さんも決して受験対策を行っていないわけではないでしょ(笑)。だから、「他校よりも」ってしたらどう?と指導した経験があります。

 

日本語は婉曲(曖昧?)な言語です。あからさまに否定するより「というより」で柔らかくその後の語を続けるほうが違和感がないと私は思います。

 

本日はここまでにします。お読みくださりありがとうございました。次回のテーマは「相手の所属先を尊重すること」です。乞うご期待!

 

【今日の振り返り】

・「AではなくB」より「AというよりB」のほうが柔らかいニュアンスになりgood!